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無敵に思える外壁材ALCパネル(軽量気泡コンクリート)でも・・・
2021年06月20日(日)
皆さんALCパネル(軽量気泡コンクリート)ってご存じですか?
ALCパネルは珪石、セメント、生石灰、発泡剤のアルミ粉末を主原料とし、 高温高圧蒸気養生という独自の製法による軽量気泡コンクリート建材です。
※ALC協会ホームページ参照
特徴としては、パネル内部に気泡があるため、熱伝導率が低いので断熱性が高いという事、厚みがある建材で経年劣化でクラックなどが入りにくいといった物があります。
大手のハウスメーカーでもメンテナンスフリーを謳っていて、鹿児島のローカルハウスメーカーもメインの建材として使用しているケースを多くみます。
元々は、鉄骨造の建物に用いられる事が多かったのですが、最近木造住宅にも使用されるようになりました。
今回は、木造住宅にALCパネルを用いた住宅において気を付けなければならない劣化の症状のお話をさせていただきます。
まず、住宅において重大なダメージを与える一番の要因は何だと思いますか?
雨・紫外線・空気など様々な要因で住宅にダメージを与えます。
しかし、この中で一番致命的なダメージを与えるのは雨(水)なんです!!
皆さんの中には、紫外線じゃないの?と思われている方も多くいらっしゃると思います。
確かに紫外線や空気(熱)などが原因で、外装などの塗膜が劣化してきます。しかし、ここまでなら住宅に深刻なダメージを与えることはありません。
問題は、塗膜が劣化するとどうなるかという事なんです!!
塗膜が劣化すると防水が切れます。
防水が切れると水が建物内に侵入します。
建物内に水が浸入するとどうなるか?
躯体になる部分を含む木材が腐ります。
こちらは現在、私どもが工事をしている現場の実際の様子です。
いかがでしょうか?
こちらの現場は、屋根と外壁の塗装で工事の依頼を受けた現場なのですが、外装劣化診断時に、水が浸入している形跡が見られたためALCパネルを取り外して確認した結果このような状況でした。
当然塗装だけで済ませることは、出来ませんので腐っている木部を新しい木材に取り換えて改めて防湿シートを張り、外壁自体の劣化が少なかったため既存のパネルを加工して取り付けることで対応することができました。
こちらの物件に関しては、早く気付く事によりこれだけの対応ですみましたが、これが1年・2年先だったとしたらもしかしたら大事だったかもしれません。
ただ今回の様な事を防ぐこともできます。それが塗装工事やシーリング工事なんです!!
塗装工事は、あくまでも今ある状態を保存しておくためのお手入れで修復してくれるお手入れではありません。なので変形してしまったらそのままですし、破損してしまったら別に修復が必要です。そうなる前に、塗装をしてあげることで余計なお手入れせずに済むのです!!
今回は、ALCパネルのお宅を例に上げてお話をさせていただきましたが、サイディングボードのお宅やモルタル壁のお宅も同様の事が言えます。
もし皆さんふと自分の家で新しいヒビ(クラック)を見つけたり、室内でシミの様なものを見つけたり少しでも違和感を感じた場合は、出来るだけ早くお付き合いのある工務店などに相談してみてください。
よく皆さんから「見て貰ったら直さないといけなくなる」というお言葉を聞きます(笑)
これって健康診断に行って悪いところが見つかるのが怖いって言ってるのと同じですよね(笑)それじゃあ本末転倒です(笑)
大事になる前に皆さん是非ご相談してみてくださいね(^^♪
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